【6月22日 AFP】(一部変更)米航空宇宙局(NASA)は21日、スペースシャトル「アトランティス(Atlantis)」が帰還するフロリダ(Florida)州ケープカナベラル(Cape Canaveral)のケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)周辺が悪天候に見舞われたため、同機の同日中の地球帰還を見送ったと発表した。これにより宇宙飛行士7人を乗せたアトランティスは少なくとももう1日軌道上で待機することとなった。

 テキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)にあるジョンソン宇宙センター(Johnson Space Center)の管制センターによると、アトランティスが帰還する機会は同日中2回あったが、フロリダ州のケネディ宇宙センター周辺は雨天で低い雲が立ち込め、機会は2回とも見送られたという。

 NASAによると、22日1818GMTにケネディ宇宙センターへの着陸を再度試み、天候が回復しない場合は、22日1949GMTにカリフォルニア(California)州エドワーズ空軍基地(Edwards Air Force Base)への着陸を試みる。

 フロリダ州では23日に天候がさらに悪化する予報が出ており、またカリフォルニア州でも22日遅くに天候が悪化すると予報されているためアトランティスの着陸機会は少ないが、ほかに22日1954GMTにケネディ宇宙センター、22日2124GMTと2259GMTにエドワーズ空軍基地への着陸機会がある。

 NASAとしては、アトランティスの電力源である水素電池の寿命があと1日しかないため、22日中に同機を着陸させたい意向だ。またスペースシャトルの輸送費用や次回打ち上げへの影響を考慮し、ケネディ宇宙センターへの着陸が望ましいと考えている。輸送費用は約200万ドル(約2億5000万円)に上るという。(c)AFP/Jean-Louis Santini