【3月7日 AFP】バルト諸国のエストニアで6日に投開票された議会選挙(定数101)は、改革党(Reform Party)と祖国・共和連合(Pro Patria and Res Publica Union)の中道右派の連立与党が過半数を超える56議席を確保して勝利した。世界経済危機をうけて与党が導入した緊縮財政を、国民が容認したかたちだ。引き続き連立与党には、各党への閣僚ポスト振り分け協議という難関が待ち受けている。

■インターネット投票で世界の先頭を走るエストニア

 今回の議会選ではインターネット投票の動向にも注目が集まった。エストニアの選挙管理委員会によると、6日の議会選では全投票者の約25%に相当する14万846人が自宅などのパソコンを使って投票した。

 エストニアでは、専用ソフトがインストールされていればどのパソコンからでもネット投票が可能だ。セキュリティ対策が施された専用ウェブサイトにログインし、暗号化されたIDナンバーを送信して投票する。

 半世紀にわたって旧ソ連に支配されていた人口約130万人のエストニアは、1991年の独立後ハイテク化を積極的に進め、公共サービスのほとんどを国のウェブサイトを通じて利用できるようになっている。2004年に加盟した欧州連合(EU)のなかでもハイテク度は群を抜いていることから、「E-stonia」と呼ばれることもある。

 オンライン投票が初めて実施された2005年の地方議会選では投票した人の2%(約9000人)がオンラインで投票した。以後、2007年の議会選では5%(約3万人)、2009年の欧州議会選挙では15%(約5万8000人)、そして2010年10月の地方議会選では16%(約10万4000人)と、オンライン投票率は着実に上昇している。

 他にもネット投票を採用した国はあるが、住民投票や政党内部の予備選に限られている。ネット投票に前向きといわれるスイスでさえ、議会選ではエストニアよりはるかに遅れている。(c)AFP