【6月3日 AFP】米アップル(Apple)のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)最高経営責任者(CEO)は1日、民主主義には健全な報道の存在が欠かせず、同社のタブレット型携帯端末「iPad(アイパッド)」などインターネット接続機器を通じて配信するニュースの有料化は成り立つという考えを披露した。

 米カリフォルニア(California)州ランチョパロスベルデス(Rancho Palos Verdes)で開かれたIT系ブログサイト「オール・シングス・デジタル(All Things Digital)」のカンファレンスで、壇上でのインタビューに答えたジョブス氏は、「ブロガーばかりの国に落ちぶれる米国など見たいとは思わない。わたしがもっている非常に強い信念のひとつは、いかなる民主主義も、自由で健全な報道の存在にかかっているという信念だ」と語った。

 その上で、取材活動を行う報道機関が新しい配信方法を見つけ、取材活動を今どおり継続するための購読料を得るためにアップルが支援できることがあれば、何でも全面的に賛成すると述べた。

 また、インターネット上でニュース記事を「売り歩く」という新たな事業で収益をあげるための方法に関する助言として、「値段を思い切ってつけても、部数は追求できる。これまでの紙の新聞の値段よりも、もっと攻めの姿勢を取らせたい」と語った。(c)AFP