【6月17日 AFP】ソニー(Sony)が同社ゲームソフトに英国国教会を無断で描写したとされる問題で、教会側は16日、同社から謝罪の書簡を受け取ったことを明らかにした。

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(Sony Computer EntertainmentSCE)は、イングランド北西部のマンチェスター大聖堂(Manchester Cathedral)を家庭用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」用のソフト、「レジスタンス-人類没落の日-(Resistance: Fall of Man)」において無断で描写。同件についてソニーは同大聖堂当局者に書簡を送付し、攻撃的意図はなかったと釈明した上で、「そのように受け取られたのならば、心からおわびする」と陳謝した。

 教会側は書簡について、「ソニーはマンチェスター大聖堂を描写したと認めた。謝罪に感謝する」としながらも、「われわれが暴力、特にこの大聖堂内のシーンで見られるような銃による暴力に反対する立場に変わりはない」と不快感をあらわにする。また、銃による暴力にまつわるマンチェスター市の歴史や、同大聖堂でその犠牲者を追悼する儀式が行われていることをかんがみると、血に飢えたゲームの背景に同大聖堂内部を描写することは「非常に無責任」だと批判した。

 一方のソニーは、「21世紀のマンチェスターで起こった事件と、1950年代のイギリスがエイリアンの攻撃を受ける内容のサイエンス・フィクションに関連性があるとは認められない」と教会側の意見に反対の意も示している。

 ソフトの回収と大規模な献金を要請している教会側は来週、ソニーと直接交渉に臨む予定。 (c)AFP