【6月19日 AFP】チャリティーイベント出席のため18日に台北(Taipei)を訪れた香港の映画スター、ジャッキー・チェン(Jackie Chan)の到着に合わせ、空港には2004年の総統選挙に対するジャッキーの発言に抗議する人々が詰めかけた。

 プライベートジェット機で到着したジャッキーが、護衛と地元警官に警護されながら空港の外に出ると、集まった人々から「ジャッキー・チェン、帰れ」という抗議の声が上がった。

 ジャッキーは2004年の総統選を「世界最大のジョーク」だと発言し、陳水扁(Chen Shui-bian)総統の当時の支援者の怒りを買った。

 陳総統は当時、投票前の銃撃事件で副総統候補だった呂秀蓮(Lu Hsin-lien)とともに負傷したが、僅差で勝利。反対候補らは、同情票を獲得するために銃撃が仕組まれたと主張していた。

 この日、空港で抗議していたある女性は地元テレビ局の取材で、「ジャッキー・チェンは台湾人を侮辱し、我々の民主主義の価値を否定したんです」と話している。

 4年ぶりに台湾を訪れたジャッキーは、同日行われた記者会見で「私の台湾に対する愛情は見ての通りだ。妻は台湾人なので私は台湾人の義息。半分は台湾人だ」と語り、政治に関するコメントは控えた。

 ジャッキーは4年前の発言に対して謝罪したが、謝罪内容が誤解されていたと述べている。(c)AFP