【2月27日 AFP】北朝鮮・平壌(Pyongyang)を訪問しているニューヨーク・フィルハーモニック(New York Philharmonic)のロリン・マゼール(Lorin Maazel)音楽監督は26日、同地での公演を終え、「『音楽外交』の任務は完了したと思う」と語った。

 同監督は、「土台は築かれた。この公演が後に歴史的な瞬間として記憶されるようなことになれば、われわれはその一端を担えたことを誇りに思うだろう」と語った。

 また、「われわれはいつも通り演奏しただけだ。観客は他人行儀な態度ではなく、温かく迎えてくれた」とした。

 演奏終了後、同フィルは観客総立ちの拍手喝采(かっさい)と花束で称えられた。アンコールには朝鮮半島の民謡「アリラン」が演奏された。

 マゼール監督は、記者会見で今回の公演の北朝鮮問題への影響を聞かれ、「将来、(今回の公演が)重要な転機として歴史に刻まれているよう望むだけだ」と語った。

 また、金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記が姿を見せなかったことを問われると、「それを言うなら、まずは米大統領にわたしの公演に来て欲しいね。政治家は忙しい時もあるのだろう」と答えた。(c)AFP