【4月9日 AFP】5月に公開を控えた大ヒット映画シリーズ「X-MEN」の最新作、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO(X-Men Origins: Wolverine)』の完成前映像が、公開約1か月前の3月末からインターネット上に不法に流出し、ファイル共有ソフトで1日に何万回もダウンロードされている。同映画でスーパーヒーロー「ウルヴァリン(Wolverine)」役を演じたヒュー・ジャックマン(Hugh Jackman、40)も、これに落胆しているという。

 ジャックマンは8日、故郷オーストラリア・シドニー(Sydney)で行われた同映画の宣伝イベントに登場。取材陣に対し、米連邦捜査局(Federal Bureau of InvestigationFBI)が捜査を行っているので、犯人は捕まるだろうと語った。「深刻な犯罪だ。本当にがっかりした。傷ついたよ」「明らかに、みんな完成前の映画を見てしまっているよ。(未完成版は)塗装前のフェラーリみたいなものだ」

 今回の映像流出騒ぎではすでに1人の「犠牲者」が出ており、米国の芸能コラムニストが解雇された。メディア大手ニューズ・コーポレーション(News Corporation)によると、前週電子版Foxニュース(Fox News)に流出映像を鑑賞して批評を書いたライターのロジャー・フリードマン(Roger Friedman)氏が「即クビ」になったという。

 今回の流出では大容量データのコンピュータ間共有を可能にする「BitTorrent(ビットトレント)」というファイル共有ソフトウェアが使われたとみられている。(c)AFP