【12月27日 MODE PRESS】2008年秋に「Natural History by Naoki Takizawa」の名前で立ち上がった博物館シリーズが今回で3シーズン目を迎えた。

 10月末に東京大学総合研究博物館 小石川分館で開催された「COLLECTION / ANTHROPOMETRIA / MODE & SCIENCE III by NAOKI TAKIZAWA」と名付けられたコレクションは、ハイテクが当たり前となった今日、あえてアナログ的技術を用いて作ってみることでデザインが衣服と人体の関係にどう関わっているかを再確認したいというデザイナー滝沢直己(NAOKI TAKIZAWA)の思いからスタート。7つの数式からなる「数理模型」フォルムから発想したデザインをジャケットの縫製技術を駆使しながら完成させた。

 線で始まるデザイン画にはじまり、平面である布、人体に沿わせることによって立体から人体を包み込むための衣服へと変化を遂げる。熟練の職人達による技と技術、そして長年の勘が加わり型になったそれはまさに、滝沢らしい「デザインの式」が表現されていた。今回の展示では、完成するまでの過程が単なる作品に終わらず、衣服と人体の無限の可能性を服が静かに、そして熱く語りかけてきた。【岩田奈那】(c)MODE PRESS

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