【5月23日 AFP】カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)に登場するセレブたちの美しいヘアスタイルを支えているのは、世界的に有名なヘアスタイリストたちだ。作品の上映会やフォトコール、パーティーが続く映画祭開催中、スタイリストたちは大忙しだ。

■映画祭は「マラソン」並の大変さ

 「予約がいっぱいで、カンヌ映画祭は本当にマラソンみたい」と語るのは、映画祭公式ヘアサロン「デサンジュ(Dessange)」のヴェロニク・アブリアル(Veronique Abrial)氏。仏雑誌「マダム・フィガロ(Madame Figaro)」によると、同サロンから来ている22人のスタイリストは、14日間の映画祭開催中、ホテルと会場の行き来だけで5キロ相当を移動しているという。

■妥協は禁物

 映画祭で求められるのは、ただのヘアスタイリング力だけではない。「責任感を持ち、想像力と感性豊かに取り組まなければなりません。どんなセレブでも『自分が美しい』と確信できるようなスタイリングをする必要があります。時にはエージェントが口を挟むことがありますが、プロ意識を持って妥協してはいけません」とアブリアル氏。さらに、『他人と同じ髪型にしないで』という主張など、セレブの気まぐれな要求に応えられるかスタイリストの力量が問われていると同氏は付け加える。

■ショーン・ペンは「不良風」ヘア

 同サロンは、ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)とジャンヌ・バリバール(Jeanne Balibar)を含む審査委員全員のヘアメイクを担当。さらに、モデルのエヴァ・ハーツィゴヴァ(Eva Herzigova)、バー・ラファエリ(Bar Rafaeli)、女優のゴールディ・ホーン(Goldie Hawn)、キアラ・マストロヤンニ(Chiara Mastroianni)などの髪型も手掛けた。

 審査委員長のショーン・ペン(Sean Penn)は、「首筋を少しすっきりさせ」、ラフにまとめた「不良風」のスタイリングだ。

■カンヌに集うスタイリストたち

 その他にも、パリからカタール、インドのムンバイなどにサロンを持ち、世界的に活躍するフランク・プロヴォー(Franck Provost)が、10人のスタッフと共にカンヌ入りしている。同サロン常連の米女優、シャロン・ストーン(Sharon Stone)は、ブロンドのショートカットでレッドカーペットに登場。

■マドンナはお抱えスタッフと共に

 歌手のマドンナ(Madonna)には、世界中どこでも一緒のお抱えスタイリストがスタイリング。しかし、センターパートにしたブロンドのウェーブヘアは、伸びた根元が目立っており、カンヌを訪れるA級セレブに相応しい髪型とは言い難い。

 アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)、ゴールディ・ホーン(Goldie Hawn)、女優のアリス・タグリオーニ(Alice Taglioni)は、ロングヘアにふわりとしたバングス。また、ペネロペ・クルス(Penelope Cruz)やバー・ラファエリはエレガントなアップスタイルで登場と髪型は様々だ。

■メイクはスモーキーに

 一方メイクは、セクシー感を出したスモーキーアイが主流。、映画祭公式サロン「ロレアル(L'Oreal)」のNika Balfour氏は、「夜のレッドカーペットでは、目もとを強調するスモーキーなアイメークが今年風です」と語る。

 カンヌを訪れている全てのセレブが集結する映画祭閉会式は25日に行われる。(c)AFP