【9月3日 AFP】欧州金融安定化基金(European Financial Stability FacilityEFSF)のクラウス・レグリング(Klaus Regling)最高経営責任者(CEO)は、3日付のドイツ週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)に掲載されるインタビューで、ユーロ導入国が約束したことを実現していけばユーロ圏の金融危機は「1~2年で終息する」と語った。

 レグリングCEOは「ユーロ圏に加盟するすべての国が財政強化の目標を完全に履行し、競争力向上に努め続ければ、ユーロ圏危機は1~2年で終わるだろう」と話した。

 またEFSFについて、3年目に突入したユーロ危機が招く恐れのある最悪の結末を回避することに成功していると述べ、「仮に成功していなければ、ポルトガルやアイランドはもはやユーロ圏にとどまっていなかっただろう」と語った。

 融資能力が4400億ユーロ(約43兆円)のEFSFは、5000億ユーロ(約50兆円)の融資能力を持ち今後発足する予定の欧州安定メカニズム(ESM)に引き継がれる。レグリング氏はESMの責任者に就任する。

 ESMは7月1日に発足する予定だったが、最大の出資国であるドイツで訴訟が起こされたことなどで遅れている。レグリング氏は「ドイツなしにはESMは意味をなさない」と述べ、ドイツの憲法裁判所が9月12日に下す判断はESMの運命を決めると語った。(c)AFP