【7月24日 AFP】アルゼンチンの小さな町で、財政難を理由に公務員の給料支払いの順番がくじ引きで決められることになった。

 コルドバ(Cordoba)州ビアレトマセ(Bialet Masse)のGustavo Pueyo町長は23日、ブエノスアイレス(Buenos Aires)の民放ラジオ・ミトレ(Radio Mitre)の番組で「給料支払いの順番を決めるくじ引きを行う」と発表した。

 町長によれば町職員92人のうち、27日に行われる第1回目で選ばれた23人にまず給料が支払われる。第2回目のくじ引きは30日に予定しているという。

 観光地として知られるビアレトマセは、ブエノスアイレスの北西750キロにある人口およそ5000人の町。町長は州政府からの財政支援が減ったことを財政難の原因に挙げている。

 アルゼンチンでは幾つかの州が財政難に直面しているが、背景には全国規模での経済成長の鈍化がある。公式データによれば、5月の成長率は前年同月比0.5ポイント減となり2009年以降で初めて下降に転じた。

 アルゼンチンの国内総生産(GDP)は2003年以降、年平均8%の成長を遂げてきたが、2012年の成長率はその半分以下になるとアナリストらは予測している。(c)AFP