【1月15日 AFP】石油天然ガス・金属鉱物資源機構(Japan Oil, Gas and Metals National CorporationJOGMEC、ジョグメック)は、日本列島周辺の深海に眠るレアアースなどの鉱物資源を深海ロボットで採掘する技術の実用化を目指す計画を前週発表した。

 読売新聞(Yomiuri Shimbun)の7日の報道によると、ジョグメックは深海2000メートルまでの深さに対応する遠隔操作ロボットで海底資源を採掘し、パイプで海上の母船へ運び上げる採鉱システムを開発する。

 レアアースなどの鉱物資源は、ハイブリッド自動車から携帯電話、液晶テレビまで幅広いハイテク製品に不可欠で、日本などのアジア各国はすでに資源確保に向けて動き出している。

 同紙によると計画は、海底火山の近くに分布する熱水噴出孔が、鉱物資源を噴出していると期待される沖縄トラフ(伊是名海穴)と伊豆・小笠原諸島沖(ベヨネーズ海丘)を採掘対象とする。

 専門家たちは、「燃える氷」とも呼ばれ、次世代の燃料として期待されているメタンハイドレートや、金や銀といった資源も眠っている可能性があるとしている。

 システムの総開発費は200億~300億円程度との試算もある。ジョグメックは約10年後の商業化を目指すとしている。工業原料価格が高騰し、レアアース生産をほぼ独占する中国が輸出制限を強化している中、ジョグメックの計画は日本独自の資源確保に向けた動きとして期待されている。(c)AFP