【9月1日 AFP】欧州航空機大手エアバス(Airbus)は8月31日、次世代中型機「A350 XWB」のパーツ製造を開始したことを発表した。A350は米航空機大手ボーイング(Boeing)の次世代ジェット旅客機B787「ドリームライナー(Dreamliner)」に対抗するエアバスのワイドボディ機。

 エアバスの声明によると、ドイツ北部ハンブルク(Hamburg)そばのシュターデ(Stade)の工場で、A350 XWB機の主翼部分の組み立てに入った。

 数日前には、A350 XWBの製造に遅れが出る可能性があると報じられたばかりだった。

 エアバスによると、同機体の受注は528件。最終的な組み立ては欧州の複数の工場で2011年から始まる。最初の機体はカタール航空(Qatar Airways)に2013年に納入される予定。

 前週、仏経済紙レゼコー(Les Echos)が市場調査報告書に基づいてA350の納入が少なくとも2014年まで遅れる見込みだと報じたが、エアバス側は製造は予定通りだと主張していた。

 ボーイングは2004年、B787の納期を08年と発表し、ライバルのエアバスに先んじたように思われた。しかしB787の製造はすでに2年遅れ。現在では最初の納入が2011年以降になるとみられている。

 A350とB787はともに長距離航空機。カーボンファイバーなどの先進的な複合材料を用いることで重量や空気抵抗を削減し、燃費の向上を果たしている。(c)AFP