【6月9日 AFP】訪中から帰国した米国のマーク・カーク(Mark Kirk)下院議員は7日、ワシントンのシンクタンク戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies)で会見し、中国高官らから個人的に、米国の財政赤字の増大を懸念していると聞かされたと述べた。

 カーク議員は米国代表団を率いての訪中中、中国政府高官や中国人民銀行(中央銀行)の周小川(Zhou Xiaochuan)総裁と会談した。「個人レベルでだが、全体的に中国側の懸念は相当で、ずっと続いており、さらに広がっている」とカーク議員は中国側の反応を報告した。

 また「中国側は明らかに、米国債への投資よりも分散投資に切り替えたがっている」と語った。中国は米国債最大の債権国で約7000億ドルを投資している。周総裁は年頭に、ドルに変わる新しい国際通貨の創設を提案していた。

 一方、ティモシー・ガイトナー(Timothy Geithner)米財務長官は前週、中国を訪問した後に、中国指導者たちから米経済の先行きについて「正当な信頼」を示されたと、異なる報告をしている。(c)AFP/Shaun Tandon