【6月8日 AFP】財務省が8日に発表した4月の国際収支速報によると、世界的な景気後退の影響を受け、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字は前年同月比54.5%減の6305億円となった。今回で14ヶ月連続の前年割れ。

 4月の輸出額は前年同月比40.6%減の3兆9151億円、輸入額は同37.8%減の3兆7308億円となり、輸入に比べ輸出の落ち込みが大きくなっている。

 一部の産業部門では数か月にわたる生産調整と在庫調整を経て生産高が上向いており、今後数か月で景気は回復するとの期待がでている。

 みずほ総合研究所(Mizuho Research Institute)のアナリスト、松本惇(Atsushi Matsumoto)氏によると、世界的な景気回復により輸出は伸びる可能性はあるものの、輸入は原油価格の下落などにより微減となることで、日本の貿易収支は今後数か月、黒字が続くとの見方を示した。(c)AFP