【5月30日 AFP】全米自動車労組(United Auto WorkersUAW)は29日、組合員が米ゼネラル・モーターズ(General MotorsGM)との労務協約改定案を承認したと発表した。

 これにより、GMは年間労務費を10億-20億ドル(約950億-1900億円)程度削減することが可能になり、破たん処理を前に残されていた大きな問題を1つ乗り越えたことになる。

 しかし組合員は、GMに拠出義務がある退職者医療費の大半を現金ではなく株式で受けるという大きなリスクを抱えた上、改定案は賃金の凍結、ボーナスの廃止、退職者給付の25%削減、2015年までは会社側との争議を全て指摘仲裁にゆだねるストライキ放棄条項などを含んでいる。

 GMのダイアナ・トレンブレイ(Diana Tremblay)副社長(労務担当)は声明で労組の決断を高く評価した。UAWのロン・ゲッテルフィンガー(Ron Gettelfinger)委員長は、GMの存続のためには痛みを伴う犠牲が必要だと述べた。(c)AFP/Joe Szczesny