【5月1日 AFP】(一部更新、写真追加)国際労働者の日(International Labour Day)」でもある労働者の祭典、メーデーの1日。世界経済危機の最中に行われた世界各地のメーデー集会は、数百万人が職を失っている現状や解雇問題を訴える場となった。

 一方、ドイツとトルコではメーデーのデモ行進が、機動隊との衝突に発展する事態となった。

 ドイツの首都ベルリン(Berlin)のフリートリッヒスハイン(Friedrichshain)地区で、同日未明に行われたデモでは、若者らが瓶を投げるなどして、機動隊と衝突。警察によると49人が身柄を拘束され、警察官約30人が負傷した。

 北部の港湾都市ハンブルク(Hamburg)でも、デモ参加者と機動隊との衝突が報告されている。

 このほか、トルコの首都イスタンブール(Istanbul)市内のシスリ(Sisli)地区などでも、数百人のデモ隊が機動隊に投石するなどした。現場からの報告によると、機動隊は放水で応戦し、数人を逮捕した。

 NTVテレビによると、少なくとも警察官2人を含む8人が負傷したという。

 トルコでは、1980年の軍事クーデター以後、メーデーは廃止されていたが、トルコ国会は前月29日、再び5月1日を休日とする法案を可決した。 

 また、1977年5月1日には、イスタンブール市内のタクシム広場(Taksim Square)で行われていたメーデー集会が、何者かに狙撃され34人が犠牲となる事件が起きている。事件は、極右によるものとみられている。(c)AFP