【3月4日 AFP】ドイツの高級スポーツカーメーカー、ポルシェ(Porsche)は3日、ライバル企業のフォルクスワーゲン(VolkswagenVW)の持ち株比率を現在の31%から50%以上に引き上げ、子会社化する計画を発表した。

 ポルシェは監査役会を開き、VW株の買い増し提案を承認。同社のベンデリン・ビーデキング(Wendelin Wiedeking)CEOは、買い増しの目的は「世界で最も強力で革新的な自動車グループ誕生させることだ」と述べた。

VW買収への興味を示してきたポルシェだが、今回の買い増しについては、2社を合併させるためのものではないとした。

 ドイツには、「VW法」と呼ばれる買収防止法が存在するため、ポルシェの議決権がどの程度認められるかには疑問が残る。同法では、同社従業員や同社のあるニーダーザクセン(Lower Saxony)州に、同社の戦略的決定に対する拒否権が与えられている。

 VW法は前年10月、欧州司法裁判所(European Court of Justice)に違法と判断されたが、ドイツ政府は同日、新VW法の制定を示唆した。

 一方、VWは同日、スウェーデンのトラック大手スカニア(Scania)を子会社化すると発表した。(c)AFP