【1月18日 AFP】米連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ(Ben Bernanke)議長は17日、下院予算委員会で証言し、財政出動に賛意を表明するとともに、マクロ経済的な見地から500-1500億ドル(約5兆3300億-16兆円)の景気刺激策が「合理的」との見方を示した。

 バーナンキ議長は、「財政出動は(景気対策に)有効だとの考えに原則として賛成する。金融政策のみよりも財政と金融双方の刺激が経済を幅広く支えられる」と述べた。

 一方で、措置は一時的かつ短期的なものとし、即時導入が求められると指摘。「今後12か月以内に効果が表れる内容でなければならない」とした。

 この発言を受け、米政府は同日、景気刺激策の用意があると発表。トニー・フラット(Tony Fratto)大統領副報道官は、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が18日にも、「短期的で一時的な刺激策の導入」を発表する予定だと明らかにした。刺激策には政府の戻し減税などが含まれる可能性がある。

 住宅市場の低迷や信用収縮問題から、同日発表された12月の米新規住宅着工件数は14.2%減と大幅下落。フィラデルフィア連銀(Philadelphia Fed)の1月の製造業景気指数も2001年10月以来の低水準に落ち込み、米株式市場では株価が急落した。(c)AFP/Rob Lever