【12月22日 AFP】防衛機器大手ユーロファイター(Eurofighter)は21日、ノルウェー、デンマーク両政府との戦闘機受注交渉を延期すると発表した。両政府が、米企業ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)に便宜を図ったことが理由だと報じられている。

 ノルウェーとデンマークは現有のF16戦闘機の後継として、ユーロファイターのタイフーン(Typhoon)、ロッキード・マーチンのF35 (Joint Strike FighterJSF)、スウェーデン製のグリペン(Gripen)のいずれかを選定することにしている。両国とも48機を調達する予定で、金額は数十億ドル(約数千億円)に上る見通し。

 ノルウェーの報道によると同社は、両国政府はロッキード社に有利な日程を選んだうえ、ユーロファイターにのみ技術的な修正を求めたとしている。

 ノルウェーのアンネグレーテ・ストロムエーリックセン(Anne-Grete Stroem-Erichsen)国防相は「ノルウェー政府は各社と計画的で透明かつ綿密な交渉を重ねることを目指している」とする声明を発表した。

 タイフーンは仏・独・スペインの欧州航空防衛宇宙会社(EADS)、英BAEシステムズ(BAE Systems)、伊アレニア・フィンメカニカ(Alenia/Finmeccanica)の欧州防衛機器大手が共同開発した。(c)AFP