【12月21日 AFP】2007年の原油市場は、1バレル100ドルに迫る価格高騰に消費国の警戒感が強まった。アナリストらは相場の緊張は08年も続くと予測している。

 世界経済の暗い見通しをよそに、原油価格は高止まりするとみられ、消費国の悩みが深まる一方、輸出国には安定したオイルマネーをもたらすことになりそうだ。

■1年未満で2倍、驚きの価格高騰

 07年1月には1バレル50ドルをやや下回る水準にあった原油価格は、11月21日には過去最高値の99.29ドルと、2倍まで高騰した。

 原油相場の先行き予想は非常に難しいことで知られるが、ロンドン(London)に拠点を置く世界エネルギー研究所(Centre for Global Energy StudiesCGES)のアナリスト、レオ・ドロラス(Leo Drollas)氏は「今年初めの時点では、ここまで高騰するとは誰も夢にも思わなかっただろう」と指摘する。

 CGESは、08年上半期の平均原油価格を約90ドルと予想。ドロラス氏は、特に北半球の冬が寒く燃料需要が高まったり、石油輸出国機構(Organization of the Petroleum Exporting CountriesOPEC)による供給が逼迫(ひっぱく)したり、OPEC非加盟国の産油量が予想通りに伸びなかったりすれば、100ドルに達する可能性もあると指摘する。

 米証券大手ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は12月12日、08年の米平均原油価格予想を10ドル引き上げ、1バレル95ドルに修正した。年末には105ドルに達する可能性もあるとしている。同社は、05年にすでに、将来的に原油価格が105ドルまで「超高騰」するとの予測を発表し、話題を呼んだ。

 米証券大手メリルリンチ(Merrill Lynch)のアナリストらも、13日発表の研究報告で08年の原油価格上昇の可能性を指摘、平均原油価格を82ドルと予想している。

■相場の鍵を握るのはOPEC、イランの影響は減少か

 唯一、原油価格を引き下げる力を持つとみられているのはOPECだが、加盟国は12月の総会で増産見送りを決定した。

 OPECに対しては、減産措置をとったことで工業国の原油備蓄量を著しく下げたとの批判が集中している。米ワシントンD.C.に拠点を置く石油コンサルタント会社PFCエナジー(PFC Energy)のアナリスト、デビッド・キルシュ(David Kirsch)氏は、07年を「OPECの存在感が再び高まった年」と表現した。

 キルシュ氏はまた、07年の特徴として、原油が投機対象となったことを指摘。この傾向は08年も続くと述べている。OPEC加盟国は投機マネーが原油市場の脆弱(ぜいじゃく)性と価格高騰を招いているとして、強く非難している。

 一方、イランの核開発問題をめぐる価格変動は、米情報機関がイランの核開発計画は03年に棚上げされたとの分析を発表したことから、08年には減少するとみられている。(c)AFP/Adam Plowright