【9月14日 AFP】米自動車大手のフォード・モーター(Ford Motor)が同社傘下の英高級車ブランドのランド・ローバー(Land Rover)とジャガー(Jaguar)の売却を検討している件について、インド自動車メーカーのマヒンドラ(Mahindra)が入札しない姿勢を示す一方、タタ自動車(Tata Motors)は買収に向けて積極的に動いている。14日、エコノミック・タイムズ(Economic Times)紙が伝えた。

 同紙によればマヒンドラ、タタ自動車は共に燃費のよい小型車を持っていないが、マヒンドラは2012年までに欧州で課される新たな排ガス規制を警戒しているうえ、仮に買収したとしても、主要車の部品供給を引き続きフォード・モーターに依存せざるを得ないため買収に慎重になっているとの見方を掲載した。

 一方のタタ自動車は買収に積極的で、米企業買収ファンドのテキサス・パシフィック・グループ(TPG)とリップルウッド(Ripplewood)と並び、ランド・ローバーとジャガー買収の三大有力候補の一角を占めると見られるという。

 フォード・モーターは今年1月の北米事業のリストラにともないランド・ローバーとジャガーの売却を検討していると発表。売却額は13億ドル(約1500億円)から15億ドル(約1700億円)になると予想されている。

 フォード・モーターは1989年にジャガーを25億ドル(約2900億円)で、2000年にランド・ローバーをドイツのBMWから27億円(約3100億円)でそれぞれ買収した。(c)AFP