【6月15日 AFP】ソニー(Sony)がゲーム機プレイステーション3(PlayStation 3)のさらなる値下げを検討していることがわかった。同社のハワード・ストリンガー(Howard Stringer)会長兼最高経営責任者(CEO)が、15日付け英フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)の取材で明らかにした。

 ストリンガー会長は、任天堂(Nintend)の「Wii(ウィー)」がPS3よりも安価で販売台数もPS3を上回っていることに触れ、「消費者は『より安い方』を好む」と語った。

 ソニーはPS3の欧州販売を控えた前年11月、PS3より安価なマイクロソフト(Microsoft)や任天堂の次世代ゲーム機との競争に備え、日本での販売価格を20%下げた。それでも他2社よりはるかに高価なため、さらなる値下げが必要との声が上がっていた。

 出版社エンターブレイン(Enterbrain)の調査では、5月の販売比率がPS3が1に対してWiiが5台と、Wiiが大幅に上回っている。ソニーのゲーム部門は前年度に巨額の営業損失を計上しており、今年度も赤字が見込まれている。初の外国人経営者ストリンガー氏を迎え大規模な業務再編を行っているソニーにとって、PS3の成功は必須となっている。(c)AFP