【5月17日 AFP】16日にバングラデシュに上陸したサイクロン「マハセン(Mahasen)」により、同国では14人が死亡、100万人が避難を余儀なくされたが、上陸後に勢力は弱まり、甚大な被害をもたらす恐れは小さくなった。

 また同国当局は、隣国ミャンマーとの国境に近い浜辺で、サイクロンから避難する船が転覆して行方不明となっていたイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)人とみられる22人の遺体を発見した。うち14人は子ども、6人は女性だった。残る31人の不明者も、遺体となって漂着する可能性が高いとしている。

 バングラデシュ第2の都市チッタゴン(Chittagong)の当局者がAFPに語ったところによると、同国沿岸部に住む3000万人のうち、サイクロンの被害を警戒した100万人が計3000か所ある避難所や学校、大学で一夜を明かした。うち60万人が同市周辺に避難していたが、多くはすでに地元の村へ戻っているという。

 バングラデシュとミャンマーはサイクロンの被害を頻繁に受けており、過去数十年間に数十万人もの死者を出している。(c)AFP/Kamrul Hasan Khan