【3月1日 AFP】ニュージーランド南島クライストチャーチ(Christchurch)を中心に大きな被害が出たマグニチュード(M)6.3の地震が発生してから丸1週間が経った1日、全土では犠牲者の冥福を祈り、2分間の黙とうが行われた。同地震での死者、行方不明者は合わせて240人に上っている。

 黙とうは地震が発生した時刻の午後0時51分(日本時間午前8時51分)に行われた。

 ニュージーランド第2の都市である同市の象徴、クライストチャーチ大聖堂(Christchurch Cathedral)のピーター・ベック(Peter Beck)司教は「今この時に、2月22日の地震で亡くなった人びとの冥福を祈ります」と述べた。地震では同教会の尖塔も崩壊し、最大22人ががれきに埋もれて亡くなった。

 ニュージーランド全土では半旗が掲げられた。クライストチャーチの市中心部で黙祷を捧げたジョン・キー(John Key)首相は、地震後の状況について「ニューランドにとって最も暗い日々」と表現した。

■首相、被害拡大の原因究明を約束

 公式発表では、これまでに確認された死者数は154人となっている。しかし警察では、最終的な死者数は当初の推計200人を上回り、240人に達すると見込んでいる。

 耐震対策が行き届いていると考えられていたクライストチャーチで、多くの建物が崩壊し、多数の死者が出たことについて、キー首相はラジオ放送で徹底した検証を行うと約束し、「地震は天災であり、今回の被害は壊滅的で、われわれのコントロールを超える部分があったかもしれない。しかし国は亡くなった人たちに対し、(建物の)破壊を防ぐ手だてがあったのかどうか、何が不十分だったのか調査し、答えを見つける義務がある」と述べた。(c)AFP/Amy Coopes