【2月28日 AFP】マグニチュード(M)6.3の地震に見舞われたニュージーランド南島クライストチャーチ(Christchurch)で28日、震災の犠牲になった生後5か月の赤ちゃんの葬儀がしめやかに行われた。地震による犠牲者の葬儀は初めて。

■生後5か月で犠牲に

 前年9月の地震の後間もなく生まれたバクスター・ガウランド(Baxtor Gowland)ちゃんの父親ショーン・マッケナ(Shaun McKenna)さんは「バックス、きみは永遠にわたしたちの心の中にある。愛してるよ」と米SNSフェースブック(Facebook)の追悼ページに記した。

 22日に起きた地震による死者は28日までに148人になった。捜索活動は依然続いているものの、救助隊責任者は生存者発見の可能性は「極めて低い」との見方を示した。依然として50人以上ががれきの下で「行方不明」になっていることから、警察は、最終的な犠牲者は200人を超えるとみている。

 地震発生翌日の23日午後に女性ががれきの中から救助されたのを最後に生存者は見つかっていない。仮設の遺体安置所には、現在147人の遺体が収容されている。警察は遺体の身元確認を急いでいるものの、損傷がひどい遺体については身元確認が出来ない恐れもある。

■地割れで200世帯避難

 また、クライストチャーチの南東のサムナー(Sumner)では、28日になって崖に割れ目が発生。崖崩れのおそれがあるため200世帯の住民が避難した。

 3月1日は約36メートルの強風になるとの予報もあったが、天候は当初予想されていたほどには悪化しない見込みとなった。しかし、1日の捜索活動に影響がでる恐れがある。(c)AFP/Amy Coopes