【6月8日 AFP】米沿岸警備隊のタッド・アレン(Thad Allen)司令官は7日、米南部メキシコ湾(Gulf of Mexico)で起きた米史上最悪の原油流出事故で大きな被害を受けた南東部沿岸地域の完全回復には長年を要するとの考えを示した。

 アレン司令官は、ルイジアナ(Louisiana)州からフロリダ(Florida)州沿岸まで広い範囲にわたる海面に浮かんだ原油の処理には2~3か月が必要だと述べ、環境および生態系の回復は長期的な課題になるとの見通しを示した。

 流出した原油により漁場は閉鎖に追い込まれ、漁業や観光で生計をたてている住民の生活に深刻な影響が出ている。

 またアラバマ(Alabama)、フロリダ、ミシシッピ(Mississippi)など沿岸各州やテキサス(Texas)州の野生保護関係者らが合わせて野鳥600羽あまりの死骸(しがい)を確認したほか、原油にまみれた鳥も223羽が見つかっている。(c)AFP/Stephen Collinson