【5月27日 AFP】英エネルギー大手BPは26日、米南部沖のメキシコ湾(Gulf of Mexico)で爆発・水没した石油掘削施設からの原油流出を食い止めるため、流出源の油井に泥を流し込みセメントでふたをする「トップ・キル(top kill)」作戦を開始した。

 同社発表によると、米関係当局から最終承認を得た後の日本時間27日午前3時に作業に着手した。この手法は、遠隔制御の潜水艦型ロボットを使い、油井に密度の高い掘削泥水を注入した後、セメントでふさぐというもの。注入泥水が原油の流出を一時的に止め、セメントが固まって恒久的に油井を封じ込めるまで時間を稼ぐことができるという。作業には2日かかる見通し。

 ただ、原油流出を食い止めるこれまでの作戦がことごとく失敗しているBPのトニー・ヘイワード(Tony Hayward)最高経営責任者(CEO)は、これほどの高圧の深海でこの手法が試みられたことは過去に例がないと指摘。リスクが高いとして、成功の見込みについてやや悲観的な見方を示している。(c)AFP/Allen Johnson