【10月1日 AFP】インドネシア・スマトラ島沖で9月30日発生したマグニチュード(M)7.6の強い地震で、インドネシア当局は1日、死者が529人に達したと発表する一方、犠牲者は数千人に上る恐れもあるとの見方を示した。

 被災地では、現在も疲れ切った救助隊員らが、素手でがれきを掘り起こして生存者の捜索を急いでいる。

 スマトラ島南方では再び強い地震が発生し、負傷者がさらに増えてパニック状態となるなか、食料品や医薬品、遺体袋などを積みこんだ航空便の第一陣が被災地に到着し始めた。

 当局が確認した死者数は500人を超え、現在529人となっている。重傷者も105人出ているが、大災害の全容が明らかになるに連れ、死傷者数も大幅に増えるとみられている。多くの地区が、現在も救助隊が立ち入ることができない状態だという。

 インドネシア保健省のルスタム・パカヤ(Rustam Pakaya)危機管理センター長は、「数千人が死亡したとみている」と述べた。

 インドネシア軍と保健省が派遣した救助隊は、市内や周辺の集落に急行し、倒壊した建物や住居のがれきの中から生存者の捜索を続けている。しかし、1日朝には土砂降りとなり、救助活動が妨げられる中、途方に暮れた警官や軍兵士らは、地震で倒壊した学校やホテル、病院のがれきを素手で掘り起こして懸命な捜索を続けている。(c)AFP/Presi Mandari