【5月15日 AFP】大型サイクロン「ナルギス(Nargis)」で甚大な被害の出ているミャンマーで、軍事政権が被災者らを軍政管理下にある避難所に強制移送していることが明らかになった。被災地の僧侶らが15日、AFP記者に語った。

 これによると、軍事政権は、比較的被害の小さかったミャウンマ(Myaungmya)やパテイン(Pathein)に仮設避難所を設営。8万人あまりが学校や僧院などで被災生活を送っていたエーヤワディーデルタ(Irrawaddy Delta)地方のラブタ(Labutta)では、被災者らが船やトラックなどに乗せられ避難所に移送され、今では50の僧院に2万人程度が残るのみだという。

 移送先の仮設避難所が十分な食料や飲料水を確保しているかは不明で、僧侶らは懸念を示している。(c)AFP