【8月19日 AFP】英ロンドン(London)のヒースロー空港(Heathrow Airport)で18日、エドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者から米当局の監視プログラムに関する一連の機密情報を入手した英紙記者の同性のパートナーが、対テロ法に基づき9時間近くも身柄を拘束されていたことが分かった。

 ロンドン警視庁が身柄を拘束したのは、英紙ガーディアン(Guardian)のグレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)記者の同性パートナー、デービッド・ミランダ(David Miranda)氏(28)で、ロンドン警視庁もこの事実を認めた。ミランダ氏は逮捕されてはおらず、後に解放されたという。

 ミランダ氏は、独ベルリン(Berlin)からブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に帰国するところで、ヒースロー空港は乗り継ぎ地だった。

 これを受け、ブラジル政府は自国市民が拘束されたことに抗議する声明を発表した。ブラジル外務省の声明文によると、在ロンドンのブラジル大使館はミランダ氏の拘束中に英政府高官に連絡をとった。ブラジル政府は、今回の拘束について米国政府にも説明を求める考えだという。

 グリーンウォルド氏は、米当局から訴追されたスノーデン容疑者が暴露した米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)の大規模な監視プログラムに関する機密情報を精査し記事にしていた。

 ガーディアン紙によると、ミランダ氏は携帯電話、ノートパソコン、カメラ、DVD、メモリースティック、ゲーム機器などの電子機器を押収された。(c)AFP