【6月6日 AFP】アフガニスタン南部カンダハル(Kandahar)州の村で昨年3月、米兵によって多数の村民が殺害されたとされる事件の軍事裁判で、米陸軍2等軍曹のロバート・ベールズ(Robert Bales)被告(39)は5日、村民16人を殺害した罪を認めた。これを受け軍事法廷は、同軍曹に死刑を科さない決定を下した。最高刑は仮釈放なしの終身刑となる。

 ベールズ被告は拘留されているワシントン(Washington)州シアトル(Seattle)南郊のルイス・マッコード合同基地(Joint Base Lewis-McChord)内にある満員の軍事法廷に、ジョン・ブラウン(John Browne)とエマ・スキャンラン(Emma Scanlan)の両軍弁護人に付き添われて出廷した。

 スキャンラン軍弁護人は、殺人未遂6件と暴行7件を含むすべての罪を認める有罪答弁を行った。22人の被害者のうち17人は女性や子どもで、そのほとんどが頭を撃たれていた。ベールズ被告は、ノートパソコンを壊して捜査を妨害した罪については、無罪を主張した。

 軍事法廷裁判長のジェフリー・ナンス(Jeffery Nance)大佐から、有罪答弁は最終的なものであることを理解しているかと問われたベールズ被告は「はい」と答えた。判決の言い渡しは8月19日に行われる。

 ベールズ被告は2012年3月11日夜にカンダハル州の基地を抜け出し近くの2つの村を襲撃、銃を乱射して住民を殺害し、一部の遺体を焼いたとされる。殺害された村民のうち、9人が子どもだった。(c)AFP/Jenny DeRaspe-Bolles