【9月24日 AFP】中国・四川(Sichuan)省成都(Chengdu)の中級人民法院(地裁)は24日、重慶(Chongqing)市の元副市長・公安局長で中国共産党を揺るがすスキャンダルのきっかけを作った王立軍(Wang Lijun)被告に、国を裏切って亡命を図った罪などで懲役15年の判決を言い渡した。

 王被告は今年2月、中国が権力の世代交代を控える中、成都の米総領事館に逃げ込み、これをきっかけに薄熙来(Bo Xilai)氏が重慶市党書記を解任され、薄夫人が殺人罪で有罪判決を下されるという危機的状況が起きた。

 薄氏のもとで重慶市の公安局長だった王被告は、亡命を図った罪、収賄、職権乱用、法の私的悪用の罪で前週、裁判にかけられた。新華社通信の速報によると、王被告は「すべての罪をあわせた刑罰」として懲役15年を言い渡された。

 裁判所の声明によると、王被告は2日間の裁判で、罪状に「異議をとなえることはなかった」という。

 中国では、亡命を図った罪と収賄罪はいずれも死刑を言い渡すことができる。だが検察側と弁護側はいずれも前週の声明で、王被告が当局に協力的だったことから罪状を軽減する余地があると述べていた。(c)AFP