【8月2日 AFP】公安調査庁(Public Security Intelligence Agency)は1日、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(団体規制法)に基づき、全国のオウム真理教(Aum Supreme Truth)の施設27か所を一斉に立ち入り検査した。公安調査官計約300人が動員された。共同通信(Kyodo News)が伝えた。

 麻原彰晃(Shoko Asahara、本名:松本智津夫、Chizuo Matsumoto)死刑囚が創始したオウム真理教は現在、主流派の「アレフ(Aleph)」と、分派の「ひかりの輪(Circle of Rainbow Light)」に分かれている。

 1995年3月20日に混雑した地下鉄車内でサリンを散布し、12人が死亡、数千人が負傷した地下鉄サリン事件など、オウム真理教の一連の事件を首謀した松本死刑囚については死刑判決が確定している。

 共同通信によれば、アレフは都内に同教団最大の施設を取得したほか、インターネットを通じて若い世代の信徒獲得を進めていることから立ち入り検査が実施されたという。

 公安調査庁では2つの組織が現在も松本死刑囚の影響を受けているとみている。教団に対する観察処分の期限が来年1月に迫っていることから、公安調査庁は3年間の更新を請求するかどうか近く判断する。(c)AFP