【7月2日 AFP】外国からの観光客や投資家に良いイメージを与えるため、ロシア当局が警察官の制服を刷新し、太った警察官を減らそうとしているなか、ロシアの内相が太った警察官は痩せなければクビになると発言していたことが分かった。

 ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は警察官の人数を20%減らして警察官のレベルを上げると公言していた。1か月後に試験が行なわれるが、ロシアのラシド・ヌルガリエフ(Rashid Nurgaliyev)内相は私的な電話で「太っていては合格できない」と語っていた。

 しかし、ロシア内務省の報道官は1日、ヌルガリエフ内相の発言は非公式なもので、試験の判定基準に身体能力の基準はあるが体重は規定されておらず、「たとえ体重が180キロでも規定の距離を10秒で走ることができれば合格する」と語った。

 しかし、あまり評判がよくないロシアの警察官を痩せさせるべきだという声には共感の声が上がっている。リベラルな論調で知られる独立系紙ノーバヤ・ガゼータ(Novaya Gazeta)は、「警官が20~25%痩せるとしたら、減った体重を全部合わせると何トンになるんだ」とからかった。

 日刊紙トゥルト(Trud)は、「内相は、警察官にはもっと威厳を持った姿でいてほしいというロシア国民の願いをうまくすくい上げた。警察官はネイビーブルーの新しい制服だけではなく、スリムなボディも手に入れることになる」と報じた。

「はれぼったい目、垂れ下がった頬、太い首、膨れた腹。サンクトペテルブルク(Saint Petersburg)の警察官は魅力的ではない」というニュースサイトNeva 24によると、サンクトペテルブルクの約4万人の警察官のうち約1万2000人が太りすぎだという。(c)AFP