【4月16日 AFP】オーストラリアのビクトリア(Victoria)州裁判所は15日、結婚披露宴会場に向かってメルボルン(Melbourne)市内を走行中のリムジンカー内で、新婦に繰り返し暴行してけがをさせた新郎の男に対し、禁錮最低15月の有罪判決を言い渡した。最高で禁錮2年半となる。

 マケドニア系アルバニア人のアドナン・ルサノブスキー(Adnan Rusanovski)被告(30)は前年5月、リムジン車の後部座席で新婦のフェルディさん(28)に襲いかかった。

 2人はマケドニアで式を挙げ、この日は披露宴を行う予定だった。

 ルサノブスキー被告は同乗していた子どもたちの前で、フェルディさんの顔を27回にわたって殴り、フェルディさんのほおにかみつき、首を絞めた。フェルディさんはけがをして血まみれになった。リムジンカーを運転していたドライバーは事件について「ボクシングの試合よりひどかった」と語った。

 弁護団はルサノブスキー被告が双極性障害を患っており、結婚がもたらすライフスタイルの変化に苦しんでいたと主張していた。オーストラリア放送協会(ABC)によると、ルサノブスキー被告は事件前に泥酔し、新郎の介添人に対して「こんなこと、しらふじゃできない」と語っていたという。

 ビクトリア州裁判所は、ルサノブスキー被告に対し「卑劣で極めて攻撃的」な行為と非難し、禁錮最低15月、最高2年半の有罪判決を言い渡した。

 ルサノブスキー被告とフェルディさんは離婚手続きを進めているという。(c)AFP