【3月17日 AFP】パキスタン人2人を射殺したとして逮捕され、米中央情報局(CIA)のスパイ容疑がかけられていた米国人男性について、パキスタン東部ラホール(Lahore)の裁判所は16日、被害者家族への2億パキスタン・ルピー(約1.8億円)の賠償金と引き替えに釈放した。

 レイモンド・デービス(Raymond Davis)容疑者は、1月27日にラホールで男性2人を射殺し、逮捕された。同容疑者は正当防衛を主張。米政府は、デービス容疑者は外交官であり外交特権があるとして釈放を求めていた。

 事件をきっかけに、地元では強大な米国の力に立ち向かうよう政府に求めるデモが発生。すでに亀裂が入っていた米国とパキスタンの関係が悪化していた。

 パンジャブ州の州法務相は16日、デービス容疑者が釈放されたことを確認。出廷した被害者2人の家族がそれぞれ、シャリア(イスラム法)に基づくディーヤと呼ばれる慰謝料と引き替えに、同容疑者を許したことを明らかにした。同容疑者はすでに飛行機でラホールを後にしたという。

 被害者親族の弁護士によると、2家族への賠償金は計2億パキスタン・ルピー。しかし、死亡した男性のうち1人の妻は事件後に自殺している。(c)AFP

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