【2月16日 AFP】イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相の少女買春と職権乱用をめぐる疑惑で、ミラノ(Milano)地裁の予審判事は15日、起訴相当との判断を下した。初公判は4月6日に開かれる。長年批判の絶えなかった私生活でのスキャンダルがとうとう法廷に持ち込まれることで、政権維持に深刻な影響が及ぶのは避けられない。

 地裁の決定を受け、ベルルスコーニ首相陣営は、首相は政敵による魔女狩りの被害者だと改めて主張した。

 ベルルスコーニ首相は2010年の2月から5月にかけて、当時17歳のモロッコ人少女をミラノ近郊の自宅に招き、買春した疑いを持たれている。また、この少女が同年5月に窃盗容疑でミラノの警察に逮捕された際、首相の地位を乱用して警察に釈放を働きかけたとされている。

 首相の弁護士は、警察への働きかけについては、少女をエジプトのホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領(当時)のめいだと勘違いし、外交面での影響を避けるためのやむを得ない行動だったため、職権乱用にはあたらないとしている。

 有罪となれば、少女買春で禁錮3年、職権乱用で同6~12年が科される可能性がある。(c)AFP/Ella Ide

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