【9月11日 AFP】(一部更新、写真追加)2001年の米同時多発テロから9年目の11日、米ニューヨーク(New York)市と国防総省、ハイジャックされた4機目の航空機が墜落したペンシルベニア(Pennsylvania)州シャンクスビル(Shanksville)で追悼式典が行われた。

 2001年9月11日、ニューヨークの世界貿易センター(World Trade Center)のツインタワーと米国の防衛の中枢である国防総省にハイジャックされた航空機が突入した。シャンクスビルに墜落した旅客機に乗っていた人と合わせて、3000人近くが死亡した。

 青空の下、ニューヨークの世界貿易センタービルの跡地、グラウンド・ゼロ(Ground Zero)で行われた式典にはマイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)ニューヨーク市長とジョー・バイデン(Joe Biden)米副大統領夫妻も参列し、ここで亡くなった2752人の氏名が読み上げられた。また、2機の航空機のビル突入と、2つのビルの崩壊のそれぞれの時刻に黙とうがささげられた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、ロバート・ゲーツ(Robert Gates)国防長官、マイケル・マレン(Michael Mullen)米統合参謀本部議長とともに184人が亡くなった国防総省での追悼式典に参列し、式辞で「米国がイスラムと戦争をすることは決してない。あの9月の日、われわれを攻撃したのは宗教ではなく、宗教を悪用した哀れな男たち、アルカイダ(Al-Qaeda)だった」と述べた。

 今年の追悼式典は、米フロリダ(Florida)州のテリー・ジョーンズ(Terry Jones)牧師が、グラウンド・ゼロ近くにモスクを建設する計画を変更しないかぎり11日にイスラム教の聖典コーランを焼却すると発表したことが影を落とした。

 しかし10日夜、空路ニューヨークに入ったジョーンズ牧師は、11日朝のNBCテレビの番組「Today」に出演し、コーランの焼却は行わないと語った。

 ジョーンズ牧師はニューヨーク行きの目的はモスク建設計画に関わっているフェイサル・アブドゥル・ラウフ(Feisal Abdul Rauf)師と会うことだと話していたが、この番組では、そのような会見は計画されていなかったと述べた。(c)AFP/Sebastian Smith