【8月13日 AFP】カナダで髪の毛とまつげをそって末期がんと偽り、募金を創設して寄付をだまし取ったとして女が逮捕された。

 カナダのメディアは今週いっせいに、髪の毛をそった頭に白いスカーフを巻いたアシュリー・キルロー(Ashley Kirilow)容疑者(23)の写真を報じた。

 同容疑者は前週6日、この件について捜査中だったオンタリオ(Ontario)州の警察に出頭し、約5000カナダドル(約42万円)をだまし取ったとして逮捕された。しかし、被害額は2万カナダドル(約165万円)に上るとの証言もある。

 警察によると当局は6月ごろから、「がん患者と称している女性」がそれを信じ込んでいる人たちの支援を得て、複数の募金集めを行っている詐欺事件の可能性をつかんでいた。

 そして捜査の結果、「女性はがんにも、そのほかの致命的な疾患にもかかっておらず、集まった金を好きに使っていた」と結論した。キロー容疑者はソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「フェースブック(Facebook)」に「チェンジ・フォー・キュア」という名前の募金ページを開設し、募金を直接手に入れていた。
 
 キロー容疑者はまた自分は孤児で、両親はドラッグ中毒だったとも偽っていた。しかし実際には容疑者の両親は離婚し、それぞれ再婚していた。容疑者はこの両親にもがんだと嘘をついていたが、両親は信じていなかった。
  
 フェースブックには、憤慨した寄付者たちがキルロー容疑者の責任を問うページが開設されている。(c)AFP

【参考】容疑者の写真を載せたトロント・スター紙の記事(英語)