【8月10日 AFP】ニュージーランドで、妻に暴行したとして逮捕、起訴されたトルコ人移民の男性が、「ニュージーランド警察はけんかとダンスの区別がつかないのか」と反論している。地元紙タラナキ・デイリーニュース(Taranaki Daily News)が6日、伝えた。

■ダンスで逮捕?

 事の発端は、ニュージーランド北島のハウェラ(Hawera)でケバブ店を営む男性が、店の外で妻を殴り、蹴り、首を絞めているとの通報が通行人からあったこと。駆けつけた警察官が男性を逮捕した。

 ところが、裁判所に出廷した男性は、妻とエネルギッシュな動きを取り入れた伝統的なトルコの踊り「kolbasti」を踊っていただけだと主張。夫妻と十代の娘2人は、ケバブのランチタイムの売上が良かったことから、ケバブ店から駐車場に向かって踊りながら飛び出したのだという。

「わたしたちはいつも踊っている。妻や家族と一緒に踊れてとても幸せだ。それの何が悪いのだ?」と男性は主張。「ここの人たちはけんかは知ってるけれど、ダンスは知らない。わたしたちの文化なのだ」

■起訴取り下げも

 裁判で判事は警察官たちに2週間の猶予を与え、裁判を続けるかどうかを決める前に、「kolbasti」と呼ばれるダンスの動画を見てトルコ文化を研究するように命じた。ダンスであることが認められれば、起訴は取り下げられる。

 実はこの「kolbasti」という単語、ざっくりと翻訳すると「警官に現行犯逮捕される」という意味だという。(c)AFP