【5月27日 AFP】日本の調査捕鯨に抗議している米環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation SocietySS)」のメンバーで、日本の捕鯨監視船に侵入したなどとして傷害や威力業務妨害など5つの罪に問われたピーター・ベスーン(Peter Bethune)被告(45)の初公判が27日、東京地裁で開かれた。

 ベスーン被告は傷害罪については否認したが、ほかの4つの罪については認めた。

 SSの超高速抗議船「アディ・ギル(Ady Gil)」号の船長だった被告は2月、南極海で調査捕鯨を行っていた日本の捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」(Shonan Maru II)に侵入し、船員らに身柄を拘束された後、逮捕された。

 ベスーン被告は威力業務妨害、艦船侵入罪、器物損壊罪、銃刀法違反罪、傷害罪に問われている。うち傷害罪は2月11日、第2昭南丸に強酸性の酪酸が入った瓶を発射し、日本人船員1人にけがをさせたというものだが、被告は公判冒頭、「傷害罪については否認します」と述べた。

 同日東京地裁前では警察が警備する中、集まった約20人が極刑を求める過激なメッセージを掲げたり、捕鯨反対運動は白人による日本差別だといった主張を大音量で展開した。(c)AFP/Kimiko de Freytas-Tamura