【10月14日 AFP】高級保養施設が集まる米アリゾナ(Arizona)州セドナ(Sedona)で8日、サウナのような状態になったロッジの中で2人が死亡した。また、中にいた19人が病院に搬送された。ロッジではスピリチュアル指導者によるセミナーが行われており、「精神浄化の儀式」の最中に死亡したとみられている。2人の死因は明らかになっておらず、警察の捜査が続いている。

 死亡したのは40歳の男性と38歳の女性。セドナにあるエンジェルバレー・リトリートセンター(Angel Valley Retreat Center)で、「精神浄化の儀式」を行っていたとみられ、高級保養施設が多い同地域一帯には衝撃が走っている。

 地元メディアによると、当時ロッジには約60人が詰め込まれており、プラスチック製の防水シートで覆われ、内部は熱した石を使用してサウナのような状態となっていたという。

 ヤバパイ(Yavapai)郡保安官事務所によると、参加者は、著名なスピリチュアル指導者のジェームズ・レイ(James Ray)氏による講義やセミナーを受ける1週間のプログラムに参加。サウナに入る前に36時間の断食を行っていた。報道によると、プログラム参加費用は約9000ドル(約80万円)だという。

 警察は、現場でレイ氏から事情を聞いたという。

 また、死亡した女性のいとこにあたるニューヨーク(New York)州在住の男性は、地元メディアに対し、死亡した女性はこのプログラムの危険性を事前に調査しており「カルト団体」ではなかったと強調した。(c)AFP