【6月17日 AFP】トルコ北部アラチュ(Arac)の裁判所の女性判事が、妻に暴力を振るった被告の夫に「謝罪文書」1000枚を配布するよう命じる判決を下したと、16日の同国ミリエト(Milliyet)紙が報じた。

 妻を殴って部屋に監禁したとして起訴されたMustafa Kadinci被告の裁判を担当したAslihan Limon判事(28)は、保護観察処分を適用し、謝罪文書の配布を被告に命じた。
 
 Kadinci被告は、この命令を実行した。配布された文書には「わたしは妻を殴りました。妻、そしてアラチュのみなさんに謝罪します」と書かれていた。

 判事はミリエト紙に対し、国内各地から判決への賛辞が寄せられていることを明らかにし、次のように述べた。「効果的な判決だったと思う。殴られた女性の名誉は守られてしかるべきです」

 保護観察処分は、トルコが欧州連合(EU)加盟を目指す中で2005年に施行された保護観察法のもとで導入された。以後、裁判所は軽犯罪者に対し、保護観察処分のもとで植林、読書、捨てられたペットの世話などを命じる判決を出すようになっている。(c)AFP