【6月3日 AFP】今年2月、英ケンブリッジ大学(University of Cambridge)で講演中の中国の温家宝(Wen Jiabao)首相に靴を投げつけ、社会の秩序を乱した罪で起訴されていたドイツ人大学院生に2日、無罪判決が言い渡された。

 同大学大学院で病理学を専攻しているマーティン・ヤンケ(Martin Jahnke)被告(27)の審理はイングランド東部ケンブリッジ(Cambridge)の治安判事裁判所で2日間にわたり開かれた。

 ヤンケ被告は法廷で、温首相がケンブリッジ大学で講演することに反対することで中国の人権問題に対して抗議し、中国の人々との連帯を示したかったと述べた。イラクのジャーナリストがブッシュ前米大統領に向かって靴を投げたことに着想を得たという。温首相を傷つけるつもりはなく、人権問題に大きな責任を負っている温政権に対して抗議したかったと証言した。

 判決後、弁護士を通じて、裁判の結果を喜んでおり、中国人を含む支援してくれた全ての人に感謝するというヤンケさんのコメントが発表された。(c)AFP/Robin Millard