【3月28日 AFP】米司法省が25日に発表した統計によると、米国ではアジア系国民が暴力的犯罪に巻き込まれる割合が、ほかの民族グループに比べて少ないということが明らかになった。

 この統計によると、毎年、12歳以上のアジア系米国人1000人に約11人が傷害事件の被害者になっているが、非アジア系の場合、この数字は1000人に24人となる。

 また、2006年には360人のアジア系米国人が殺人事件の被害者となったが、アジア系米国人の全米国民に占める割合は約4%なのに対し、殺人の全被害者数に占める割合では2%に過ぎなかった。

 人種間で最も顕著な差が出たものの1つは、被害者と犯人の関係だ。アジア系国民に対する犯罪のほとんどは、見ず知らずの人物によって起こされているという。

 例えば、アジア系米国人の男性に対する暴力的犯罪のうち、77%が見ず知らずの人物によって起こされていた。これに対し、非アジア系については59%ととなっている。また、アジア系米国人の女性に対する犯罪は、50%が見ず知らずの人物によるものに対し、非アジア系の女性ではこの数字は34%だった。

 一方でこの統計は、より掘り下げた研究は行っていない。この統計でアジア系とされているのは、東アジア地域やインド亜大陸、ネイティブ・ハワイアン、太平洋系の人びとが含まれているからだ。(c)AFP