【3月25日 AFP】2007年3月に千葉県内のマンションで殺害され、遺体で発見された英国人英会話講師リンゼイ・アン・ホーカー(Lindsay Ann Hawker)さんの家族が24日、事件発生から2年を迎えるのを前に来日し、都内の英国大使館で記者会見した。

 2007年3月26日、リンゼイさんは千葉県市川市にある市橋達也(Tatsuya Ichihashi)容疑者のマンションのベランダで遺体で発見された。遺体は裸で、砂の入ったバスタブに埋められていた。

 警察官9人が市橋容疑者のマンションに行ったが、裸足で逃走した同容疑者を取り逃がした。同容疑者は指名手配され、街の通りや鉄道の駅には容疑者の特徴を示すビラが張られている。

 リンゼイさんの母親、ジュリア・ホーカー(Julia Hawker)さんは会見で、「あの日、わたしたち遺族は心の中で1つの疑問について自問しました。その同じ疑問を今も毎日毎日問い続けています」と心情を訴えた。

「なぜ娘は殺されたのでしょうか。なぜ彼女が殺害された夜に警察官9人がマンションに行ったのでしょうか。なぜ警官は踏み込むまでに長時間外で待っていたのでしょうか」、「なぜ、9人もの警察官がたった1人の裸足の男を取り逃がしたのでしょうか。そしてもう2年も経つのになぜ警察は容疑者を捕まえていないのでしょうか」と語った。

 父親のビル・ホーカー(Bill Hawker)さんは、「あと何回、日本に来なければならないのか、容疑者が捕まるまであと何回、情報提供を呼び掛けなければならないのか」と訴えた。

 ビルさんによると、警察は容疑者の包囲網は狭まってきていると話したが、詳細については明らかにしなかったという。(c)AFP