【1月30日 AFP】(一部更新)キューバのグアンタナモ(Guantanamo)の米海軍基地に設置された特別軍事法廷の判事の1人が29日、2000年に米海軍の駆逐艦「コール(USS Cole)」を攻撃した罪で起訴されているサウジアラビア人のアブド・ラヒム・ナシリ(Abd al-Rahim al-Nashiri)被告(43)の審理に対する、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領による延期要請を拒否したことが明らかになった。米国防総省が発表した。

 国防総省のJ.D.ゴードン(J.D. Gordon)報道官は、米ワシントン・ポスト(Washington Post)紙の報道を認める形で、「ジェームズ・ポール(James Pohl)判事は(軍検察当局を通じて提出された、オバマ大統領による、120日間の審理延期の)要請を拒否した」と語った。

 オバマ大統領は就任直後の前週、グアンタナモのテロ容疑者収容施設の1年以内の閉鎖と、この施設で拘束されているテロ容疑者それぞれの容疑について見直すよう命じていた。だが、ほとんどが訴追手続きが行われていない約245人とされる被収容者の処遇に関しては、まだ何も決まっていない。

 ナシリ被告は、2月9日に罪状認否を行う予定となっている。

 2000年10月の米駆逐艦「コール」爆破事件では、17人が死亡したほか、多数の負傷者が出ている。
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