【6月12日 AFP】フランス在住のルワンダ人のグループが、1994年のルワンダ大虐殺について「すべてのフツ人(Hutu)に責任があるかのような発言をした」として、ベルナール・クシュネル(Bernard Kouchner)外相を名誉棄損で訴えた。司法筋が10日明らかにした。

 訴えを起こしたのは、南仏トゥールーズ(Toulouse)のルワンダ人協会(Association of Rwandans)。「外相はルワンダ人を民族で判断した」として、4月に名誉棄損で訴えた。

 問題とされたのは、外相が前年10月に仏ラジオ局「ヨーロッパ1(Europe 1)」で行った「多数派のフツ人が少数派のツチ人(Tutsi)を殺害した」との発言だ。裁判を支援するルワンダ人協会国際連盟(International Federation of Rwandan Associations)は、「発言は、フツ人は1人残らず虐殺者または虐殺の加担者だと言わんばかりだ」との声明を発表している。

 司法筋によると、フランスの共和国司法裁判所が現在、訴訟の内容を検討しているという。(c)AFP