【12月7日 AFP】「詩的なテロリスト(The Lyrical Terrorist)」と名乗って「首切りの方法」などと題する詩を書いたのは英反テロ法違反だとして起訴された23歳の女に対し、ロンドン(London)の中央刑事裁判所は6日、禁固9月執行猶予18月の判決を下し、社会奉仕100時間を命じた。

 ヒースロー(Heathrow)空港内の元販売員で現在は無職のサミナ・マリク(Samina Malik)被告は11月8日、テロ行為につながる文書を所有していたとして、同裁判所で有罪判決を受けていた。

 警察当局が10月、ロンドン西部郊外のサウスオール(Southall)にある被告の自宅を捜索したところ、「ジハード(聖戦)に参加する機会が欲しい」と書かれた文書や、「白兵戦に勝つ方法」「爆弾の作り方」「狙撃マニュアル」「アルカイダ( Al-Qaeda)・マニュアル」などと題された文書や、毒薬の作り方を記した資料が見つかった。

 また同被告は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のウェブサイト上で、「イラクにいるイスラムの兄弟が撮影した首切りの映像や、(アルカイダ指導者の)ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)(容疑者)のビデオ、異教徒の虐殺を撮影したビデオを見るのが好き」だと語っていた。

 マリク被告は「格好いいと思って(「詩的なテロリスト」という)ニックネームを名乗っただけ」として起訴事実を否認していたが、検察側は起訴の対象は詩を書いたこと自体ではなく、「正当な理由なしに過激な文書を収集したこと」だと指摘。同被告は「テロ行為とテロリストを支援する熱心なイスラム過激主義者」だとの見解を示している。(c)AFP